2013年10月31日木曜日
【第二十三回】雪解けの草花
宮城・七ヶ宿町稲子峠から山形・高畠
晩酌は、春告魚と呼ばれるニシンとこんにゃくの煮物、フキノトウの佃煮を合わせる。
いやぁ、堪えられない美味しさ…。
福島県の内陸部では、身欠きニシンを使った田舎料理が食される。
2009年4月16日。
雪解けの草花の群生が見られると聞き、便乗した。
小坂峠を越えて宮城県に入り、国道113号線(七ヶ宿街道)を七ヶ宿町へ行く。
七ヶ宿街道については、第九回にも記してある。
【第九回】国見・小坂峠と七ヶ宿街道
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/10/blog-post_5196.html
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七ヶ宿町役場のある町の中心地を過ぎ、左手に七ヶ宿スキー場の斜面を見る。
国道113号線は白石川と寄り添いながら、山形県高畠町へと通じている。
白石川は、幾筋もの沢によって雪解水で満たされていた。
小駕籠沢で左折、左手に牛舎を見ながら山道を登る。
この道は稲子峠を越えて、福島市茂庭地区を走る国道399号線に通じている。
あった…。
フキノトウ。
天麩羅やフキ味噌、伸びたものはキンピラにして食す。
よさげなものをレジ袋に収穫した。
タチツボスミレの群生。
雨に濡れて色鮮やかに。
イワウチワの群生。
急斜面に開く可愛らしい花。
雲が切れてきた。
カタクリの花が風に揺れる。
お浸しや酢の物にしても食される。
キクザキイチゲ。
日を受けて花開く。
国道113号線に戻って西へ。
山形県境のトンネルの手前の右手には、玉の木原湿原がある。
水芭蕉の群生地。
http://www.town.shichikashuku.miyagi.jp/sightseeing/view/mizubasho.html
遊歩道は、折れた枝で塞がっていたり、水没している箇所があるので注意が必要。
水が冷たい…。
トンネルを抜けて坂を下ると高畠町。
この地も伊達氏との縁が深い。
まほろばの里たかはた《高畠町観光協会》公式ホームページ
http://takahata.info/
伊達家との関わり|高畠町
http://www.town.takahata.yamagata.jp/014/dateke.html
113号線に面した道の駅「たかはた」にて、大盛り蕎麦を食す。
【道の駅たかはた】まほろばステーション
http://www.rstakahata.com/
高畠町は葡萄の栽培が盛んで、「高畠ワイナリー」がある。
物産売り場で、樽仕込みのシャルドネを買った。
高畠ワイン株式会社
http://www.takahata-wine.co.jp/
あと、ここでよく買うのが「打ち豆」。
山形置賜地方の郷土食で、豆をさっと水に浸して乾燥させ、平べったく打ったものだ。
パスタソースや煮物、カレーに加えても美味しい。
打ち豆
http://www.y-umaiya.com/kakou/index.html
スパゲッティ、フレッシュトマトと打ち豆のソース
道路を挟んで向かい側に、三重の塔が見える。
桜にはまだ早かったが、満開の折には菜の花とのコントラストが、目に鮮やかな風光となるだろう。
安久津八幡神社
http://www.town.takahata.yamagata.jp/014/akutsuhachiman.html
国道113号線を引き返す。
途中、七ヶ宿ダムの公園にも寄ってみた。
七ヶ宿ダム自然休養公園|宮城県七ケ宿町
http://www.town.shichikashuku.miyagi.jp/sightseeing/view/dam.html
五分咲き。
これからが見頃のようだった。
【第二十二回】伊達の春と飯坂・舘の山公園
前エントリで会津地方を巡った後、2008年は伊達に帰らずに過ぎた。
年が明けて2009年4月13日夜、およそ11ヵ月ぶりに帰省した。
有楽町の黄昏から、一夜明けると桃色の風光へと変わった。
2009年4月14日。
空気が旨いと、朝ご飯も旨い。
うこぎご飯の香で、思わずお代わりしてしまう。
うこぎご飯
http://www.city.fukushima.fukushima.jp/soshiki/22/980.html
2009年4月15日。
国道399号線を西へ。
旧伊達町のJR東北本線の陸橋を渡ると、福島市湯野地区。
道は飯坂温泉へと通じている。
飯坂温泉オフィシャルページ
http://www.iizaka.com/
時折日は差すものの風が強い。
吾妻連峰にかかった雲が千切れ、小雨となって里山を潤す。
館の山公園へ。
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飯坂は源義経が郎党、佐藤継信・忠信兄弟の出身地。
郊外にはその父、基治によって保元2年(1157)に築城されたと伝えられる大鳥城がある。
大鳥城趾
http://www.iizaka.com/contents/kankou/meisyo.html#m01
継信が讃岐屋島で討死、忠信が京にて自刃。
基治も文治5年(1189)、源頼朝率いる奥州征伐軍と戦って敗れ、大鳥城も落城した。
奥州藤原氏の興亡を知る山城は「舘の山公園」として整備され、桜の名所となっている。
満開の花々が、強者どもの夢を語るがごとく、風の声を奏でていた。
2013年10月29日火曜日
【第二十一回】芦ノ牧温泉から下郷巡り、会津若松・飯森山
第二十回の続き…。
2008年5月11日。
芦ノ牧温泉「仙峡閣」。
http://www.aizu-ashinomaki.jp/yado/senkyoukaku.php
早朝5時に風呂に浸かる。
泉質は含食塩石膏泉。
小雨が降っていた。
6時に傘を借りて宿を出た。
阿賀川(大川)の東の道を、会津方面に歩いてみる。
その東の山肌に、会津鉄道線が見え隠れしていた。
所々で木々に絡み付くように、山藤が咲いていた。
しっとりと濡れた中で、森林浴を満喫。
朝食の時間が気になり、戻った。
7時から朝食を取る。
お腹が空き、ご飯三杯お代わりした。
仙峡閣の窓より。
渓谷に沿ってホテルが建ち並ぶ。
会津 芦ノ牧温泉
http://www.aizu-ashinomaki.jp/
8時にチェックアウト。
国道118号線に戻り、左折。
芦ノ牧トンネルを潜る。
大きく蛇行をした後、下郷町に入る。
いで湯と渓谷の里 下郷観光チャンネル
http://www.town.shimogo.fukushima.jp/kanko/
再びトンネルを抜けると、左手に大川ダムにより貯水される若郷湖。
その後も、幾つかのトンネルを潜り、大川、会津鉄道線と交差しながら南に進む。
途中、国道118号線は、国道121号線と接続し、左に折れて須賀川方面に行く。
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そこから国道121号線を南に800mほど進んだ所に、会津鉄道線「湯野上温泉駅」がある。
茅葺き屋根が珍しい。
駅舎内には囲炉裏があり、寒い日には暖が取れる。
湯野上温泉
http://www.yunokami.jp/
「塔のへつり」へは、さらに4.5kmほど南に下って、左折。
森の中、会津鉄道線「塔のへつり駅」の踏切を渡って行く。
浸食により、塔のような形をした奇岩が川沿いに並び立つ名勝地。
ドラマのロケ地にも使われ、秋の紅葉も美しい。
塔のへつり
http://shimogo.jp/sightseeing/tonohetsuri/
国道121号線を北に戻り、湯野上温泉駅を過ぎた先を左折。
県道329号線を道なりに進むと、やがて県道131号線「会津西街道(下野街道)」につながる。
右手に専用駐車場が見えてくる。
その左手が、江戸時代の宿場の面影を今に残す「大内宿」である。
大内宿
http://ouchi-juku.com/
大内宿については、第十二回にも記してあるので、ご参考に…。
【第十二回】奥会津・檜枝岐と下郷・大内宿
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/10/blog-post_2129.html
国選定重要伝統的建造物群保存地区でもある。
名物の「ねぎ蕎麦」。
ねぎ丸々一本を箸代わりにし、かき込むように食す。
お好みで、ねぎをかじっても良い。
「ねぎ蕎麦」を出す店は数店あり、行けば思い出すはずだけど、WEBで調べた限りでは確信が持てない。
山の神社に向かって、通りの左側だったことは覚えている。(大和屋?)
大内宿を後にし、県道131号線を北へ向かう。
会津藩主・保科正之公によって整備された会津西街道は、山間に途切れ途切れ続いている。
江戸時代には会津藩をはじめ、新発田藩、村上藩、庄内藩、米沢藩など諸藩が参勤交代で通った道。
江戸と会津以遠とを結ぶ物流にも重要な、幹線道路の役割を果たしていた。
会津西街道
http://www.aizukougen.jp/?tag=会津西街道
会津市街へ戻った。
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飯盛山へ。
秋の飯盛山をじっくり歩く|会津若松観光ナビ
http://www.aizukanko.com/model/491/
少年剣士の悲劇が伝わる、白虎隊十九士の墓碑。
南西の方向に鶴ヶ城、会津城下が一望できる。
白虎隊自刃の地は、墓地を少し入った所にある。
寛政8年(1796年)、実相寺の僧郁堂により建立されたといわれる仏堂で国指定重要文化財。
六稜三層の形がさざえに似ていることから、「さざえ堂」の名で親しまれている。
戸ノ口堰洞穴。
戸ノ口原の戦いで傷ついた白虎隊士が、この洞穴を通って飯盛山にたどり着いたと伝えられる。
飯森山入口の信号機から南に進む。
東山町へ行く途中の蕎麦屋に寄った。
せっかくだから、ねぎ蕎麦だけでなく、本格蕎麦も食べたい…。
「桐屋・夢見亭」で天婦羅蕎麦を食す。
ついうっかりと、写真を撮るのを忘れていた。
桐屋・夢見亭
http://www.kiriyasoba.co.jp
蔵の町、会津。
思い残したことは…。
ここでもやはり、造り酒屋見学は外せない。
1805年創業の「末廣酒造」。
http://www.sake-suehiro.jp/
日本酒を土産に、伊達に帰った。