相馬へは2〜3ヵ月に1度ぐらい、海産物を買いに出かける。
2016年4月21日。
1月28日以来、久々に出かけてきた。
国道399号線で保原、国道349号線で霊山を抜け、国道115号線に出る。
伊達と相馬の境に鎮座する台形の山は、霊山の峰々。
手前の小山は上の方まで新緑と桜が混じり、白っぽく見える。
国道115号線を相馬方面へ、右手に相馬私立山上小学校が見えた先の信号機を右折。
宇田川を渡って、今は高速道路建設のダンプが往来する県道270号線を行く。
常磐自動車道の下を潜り、県道34号線との交差点を直進。
左手に大雷神社(「相馬松川浦〜丸森」地図B)を過ぎた付近は、すでに田んぼが耕されていた。
相馬宇多郷神楽舞(春)|福島県観光交流局観光交流課
http://dc-fukushima.jp/kanko/disp.html?id=2632
旧相馬中村藩歴代藩主は、藩内の各郷に豊作や降雨をもたらす雷神社を祀って、社前で五穀豊穣を祈り神楽を奉納するよう奨励したといわれています。
(一部引用)
JR常磐線の踏切を渡る。
左奥が相馬〜仙台方面で、その逆は日立木〜原ノ町方面だ。
2016年3月26日現在、相馬〜原ノ町は通常ダイヤで運転しているが、原ノ町〜竜田(バスによる代行運転中)は2016年春、相馬〜浜吉田間(バスによる代行運転中)は2016年末に運転再開予定。
東日本大震災による列車影響と運転見込みについて|東日本旅客鉄道株式会社
http://www.jrmito.com/eq/
県道270号線は、県道121号線のT字路とぶつかり、そこを右折して道なりに行く。
10時40分、道の駅「そうま」到着(「相馬松川浦〜丸森」地図C)。
今回初登場、営業部に配属された新人のフレディ君。^^
早速、中にある中澤水産で水ダコを買い求めた。
その他、小女子、わかめ、鮭カマの切り身など…。
道の駅「そうま」から岩子地区を抜けて、松川浦へ向かった。
その辺りの様子は、2012年12月25日の【第五十三回】に記してある。
【第五十三回】伊達市霊山から相馬市松川浦、そして中村城跡
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2015/11/blog-post_22.html
11時、松川浦は干潮になっていた。
福島県中通り北部に暮らす者が海に出かけるとなると、ここ相馬の松川浦での潮干狩りか、原釜尾浜海水浴場が定番だった。
最大の目的は、震災以来6年ぶりに漁が再開した松川浦産アサリを入手することだ…。
6年ぶり、港に活気 相馬・松川浦アサリ漁再開
http://www.minpo.jp/news/detail/2016042130430
http://www.minpo.jp/assets/img/home-shimen.pdf
前日4月20日から、県内テレビで告知されていた。
活きアサリを入手するため、松川浦前にあるカネヨ水産(「相馬松川浦〜丸森」地図D)に立ち寄った。
カネヨ水産
http://www.kaneyo-suisan.com
だが、アサリはすでに売り切れだった。
開店2時間でなくなったという。
売り切れるぐらい評判だった事態に、多くのアサリ漁関係者は安堵されたことだろう。
漁が再開されれば、また入手できる機会もある、と、負け惜しみ…。^^
昼餉には間があるので、ぐるりと一周り。
松川浦港界隈の町並みを抜けた。
松川浦大橋の下を潜る。(以下3点の写真は2014年5月4日撮影)
松川浦大橋は現在も通行止め、その先に行けない。
松川浦大橋|相馬市
https://www.city.soma.fukushima.jp/kanko/matukawaura_kanko.html
松川浦大橋を原釜側(橋の写真左)から渡った先には、大洲海岸という景勝地がある。
東日本大震災では防潮堤を兼ねた海岸が津波で破断し、外洋の波が松川浦に流れ込んだ。
【第二回】相馬・鵜ノ尾岬と大洲海岸
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/10/blog-post_23.html
なおも復旧作業は継続中だが、昨年9月4日時点の「復旧復興だより」によると、大洲海岸の壊れた堤防がつながったようだ。
復旧復興だより|福島県相馬港湾建設事務所
http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec_file/41390a/hukkoudayori/soumakouwan_hukkyuuhukkou_20150904.pdf
原釜尾浜海水浴場に行く手前、サンエイ海苔水産加工場の横を通って左折、Uターンをするように信号機を直進し、丘を登った。
2012年1月4日の原釜尾浜海水浴場の様子は【第四十六回】に記してある。
【第四十六回】相馬の海と塩浜ラーメン
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2014/08/blog-post_16.html
この辺りではちょっとした起伏の違いで、被災を免れた区域がある。
丘の先にある食堂「十三や」(「相馬松川浦〜丸森」地図E)に寄ってみた。
「十三や」に初めて寄ったのは、2010年4月25日で、その時の様子は【第二十七回】に記してある。
【第二十七回】相馬 原釜尾浜海水浴場と松川浦
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/11/blog-post_8563.html
店は小高い所にあったので、難を逃れた。
震災後、しばらく休んでいたが、その後再開。
相馬を訪れた際には、ちょくちょくと昼餉を取っている。
2015年5月6日、ホタテ焼き定食。
甘辛いタレをまとった子持ち焼きホタテにご飯が進む…。
6月20日、ほっけ焼き定食を食す。
ああ、腹くっち。^^
2016年1月28日、カキフライ定食…。
しかし、この日は店のシャッターが下りていた。
11時30分、「十三や」からほど近い「旭亭」で食事をすることにした。
ここも何度も訪れている食堂だ。
【相馬市】松川浦復興チャレンジ丼「旭亭」
http://yumesoso.jp/yutadosa/archives/5489.html
相馬市松川浦観光振興グループ|旭亭
http://matsukawaura.com/asahitei.html
2012年11月25日、ほっき飯定食。
2014年1月4日、カニいくら丼定食。
2014年5月4日、えぼ鯛塩焼き定食。
だが、この日は店内の様子が違っていた。
暖簾を潜ると、テレビカメラが待ち構えていたのだ…。
6年ぶりに再開した松川浦のアサリ漁。
獲れたてのアサリを使った「アサリご飯定食」が新たにメニューに加わっていたのだった。
「アサリの味がしっかり出ていておいしいです」
「ふっくらしていて」
食後、テレビ局の取材を受けた。
旭亭を出、よく行く魚屋「あべ魚店」にも寄ってみた…。
が、駐車場にロープが張られて入れない。
平日なのに営業している様子がなく、店をたたんでしまったのだろうか?
国道6号線から左折し、国道113号線に入った。
宮城県丸森町経由で伊達に戻る。
12時22分、途中の大内特産品直売所で小休止。
大内活性化センター いきいき交流センター大内|丸森町農業創造センター
http://marumori-nougyou.jp/農産物直売所/大内活性化センター-いきいき交流センター大内/
丸森町はタケノコの栽培が盛んである。
再開3年 タケノコ600本最高の出来|河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160421_15021.html
今年も販売が始まっていた。
大きいのを一本入手。
ツバメたちのさえずりが響いていた。
途中「伊達政宗初陣の地」の看板を見、丸森町の中心部を抜けて、阿武隈川を渡る。
第4回 初陣(2)~丸森城・金山城(宮城県丸森町)|伊達政宗の旅
http://homepage2.nifty.com/ku0926/date/date042.htm
国道113号線から伊達市梁川へ抜ける国道349号線に出、阿武隈川沿いを走った。
この辺りは「タケノコ街道」と呼ばれ、川沿いのいたるところに竹林がある。
詳細は【第四十一回】に記してある。
【第四十一回】伊達市梁川から宮城県丸森町へ ゆるやかに流れる阿武隈川
http://onotoshiaki.blogspot.jp/2014/03/blog-post_6.html
遠く那須山系から流れてくる阿武隈川。
全国3位の面積を誇る広大な福島県を南北に縦断する。
鮮やかな山吹色が点在していた。
若葉の緑に混ざって、竹の秋も目に止まる。
阿武隈川の奇岩「猿跳岩」。
伊達市梁川と宮城県丸森町の境にある。
猿跳岩
http://www.date-shi.jp/124/post-125.html
伊達に戻ってタケノコのアク抜き作業。
FTV福島テレビの18時半頃、旭亭でのインタビューが放送された。
多くの方に、松川浦産アサリをご賞味いただきたいと思う。
晩酌は、道の駅そうまで入手した水ダコで「タコネギ」。
作り方は超簡単!
食べやすい大きさに切った水ダコと刻んだネギを合わせて和えるだけ。
そのまましばらく置くと、水ダコの塩気でネギがしんなりとしてくる。
食べる前に軽く醤油を垂らして和え、味を整えて出来上がり。
お好みで七味を振っても美味しいはず。^^
翌朝は、山椒の実と白ゴマを合わせた小女子炒り。
これはご飯が進む…。
宮城県丸森町大内で入手したタケノコ、会津の車麩、豚肉、椎茸、ニンジン、こんにゃく、そして伊達の菜園で収穫した初物のキヌサヤを煮合わせる…。
タケノコの春らしい風味。