【 福 島 の 風 光 】
 郷里である伊達市(旧伊達町)を中心に、風光明媚な福島を紹介します。
伊達市は福島県中通り、県北に位置し、海に山に車で一時間程のロケーション。
吾妻連峰、相馬、会津、宮城県南部、山形県南部が行動範囲。
訪れた地域の食や伝統文化、郷土史にも触れられたらと思います。

2016年3月25日金曜日

【第五十八回】雪解けの西吾妻スカイバレーと北塩原村の桜峠




 そろそろ昨年の春の風光を…。^^



 2015年4月25日、長年暮らした葛飾区新宿の住処から伊達へ転居した。
 すでに桜の盛りは過ぎていたけど、東京との違いは、桜前線に標高差があること。

 4月29日、桜と雪を見に出かけることにした。


 


 7時30分頃、伊達を出立。




 国道399号線を西へ向かうと、飯坂温泉街へ行く…。

 飯坂温泉オフィシャルサイト
 http://www.iizaka.com




 福島交通飯坂線、花水坂駅の信号を右折し、県道313号線に入った。

 福島交通|飯坂電車
 http://www.fukushima-koutu.co.jp/train/

 「いい電」の愛称で親しまれる飯坂電車の歴史は、大正10年(1921)にまで遡る。
 飯坂温泉が賑わっていた頃、多くの温泉客を運んでいた。



 緑を増した畑の向こうに、まだ雪を残した吾妻連峰(右)と安達太良連峰(左)が並ぶ。
 富士山のような独立峰とは違い、それぞれが幾つかの頂を連ねる連山である。




 吾妻小富士の中腹には、辛うじて「雪うさぎ」の面影を見ることができた。

 左手に福島市立中野小学校を見、飯坂町高取の信号機を右折、国道13号線に入った。
 国道13号線は、栗子峠を越えて福島と米沢とを結ぶ。

 栗子峠は明治14年、時の山形・福島県令、三島通庸(みしま・みちつね)が開削し、延長876メートルの栗子隧道を含む新道開削の後には明治天皇を迎えて開通式を行い「万世大路」の名を賜った。

 栗子峠の歴史と今〜万世大路
 http://www.thr.mlit.go.jp/yamagata/road/banseitairo/

 その後、昭和に入ってから東栗子トンネル(延長2,376メートル)、西栗子トンネル(延長2,675メートル)が開通し、道路は新しく整備されたが、年配の方の中には今も「万世大路」と呼ぶ人がいる。
 現在はその国道13号線に沿うように、東北中央自動車道(福島~米沢間)の建設が進められている。(平成29年度全線開通予定)




 東栗子トンネルを抜け、西栗子トンネル手前にある栗子国際スキー場のゲレンデは地肌が見えていた。

 【第五回】国道13号線・栗子国際スキー場
 http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/10/13.html




 西栗子トンネルを抜けると、右手に米沢スキー場が見えてくる…。

 米沢スキー場
 http://www.yonezawa-ski.co.jp


 ※2016年の今シーズン、米沢スキー場は2度訪れた。


7時40分に伊達を出立し、8時30分にはリフトに乗る。2年振りに履いたスキーブーツが、滑走2本目で破損。緩斜面で右にゆっくりと曲がったところで、突然右足が軽くなって、パタッと倒れた…。右足のブーツの踵がなぜだか砕けてしまったのだ。ゲレンデの中腹から、スキーを抱えて歩いて下るのが、無茶苦茶草臥れた。せっかく半日券を買ったので、残りの時間はレンタルブーツを借りて滑ったけど、エネルギーを使い果たした。^^

小野 敏明さんの投稿 2016年1月26日




 話を戻そう…。

 米沢スキー場を過ぎ、国土交通省刈安除雪ステーションを通過すると、左手に「水窪ダム」の案内があるのでそこを左折する。
 県道376号線に入り、やがてダムの縁を回る道となる。
 水窪ダム(伊達〜白布峠〜道の駅「裏磐梯」地図B)は多目的ダムで、その水は農業用水(93%)、水道用水(5%)、工業用水(2%)に利用されている。

 水土里ネット米沢平野
 http://www.yonezawa-heiya.or.jp




 昔、友人たちとドライブに訪れ、また、天元台スキー場へ向かう時にはこのダム沿いの道を抜けた。

 水窪ダム|やまがたへの旅
 http://yamagatakanko.com/spotdetail/?data_id=183




 道は県道376号線から県道232号線へと変わる。
 左に鉄道の架線が見え、右に羽黒川と沿うように走る。




 左手に米沢市立関根小学校の建物が見えたら、その奥にJR奥羽本線関根駅がある。

 【まったり駅探訪】奥羽本線(山形線)・関根駅に行ってきました♪|歩王のLet'sらGO!
 http://ameblo.jp/aru-king/entry-11921968122.html




 8時49分、JR奥羽本線天童行き普通電車を待つ。
 この道は何度か通ったけれど、踏切に止められたのは初めてだった…。




 踏切の手前から、道は県道151号線に変わっている。




 最上川(松川)を渡ってすぐ左に、直江石堤(直江堤公園)がある。

 慶長5年(1600年)の関ヶ原の合戦で西軍に加担したことを家康に咎められた上杉氏は、越後から米沢へ転封させられ、石高も120万石から30万石に大減封の仕置を受けた。
 転封先の米沢の地で、新たな町作り、荒地の開拓、そのための治水対策の指揮を執ったのが、かの直江兼続である。
 兼続が洪水から米沢城下を守るため、松川に築いた谷地河原堤防は「直江石堤」と呼ばれている。

 直江石堤|城下町ふらり歴史探訪
 http://www.city.yonezawa.yamagata.jp/1128.htm



 県道151号線を進むと、県道2号線とぶつかるT字路となる。
 そこを左折し、県道2号線を南へ向かった。
 しばらく行くと、左に大きく曲がり、右にまた大きく曲がるスプーンの形のような道筋となる。
 かつては船坂峠と呼ばれるクネクネとヘアピンカーブが連続する峠道を通っていた。

 新・県民ケンちゃん~船坂峠
 http://psyzans.com/Newken/Funasaka/Funasaka_1.html

 今はその船坂峠を大きく迂回して峠を越える。

 短いトンネルを潜ると信号機のある十字路があり、左折。
 県道2号線をさらに南下し、山道となった先に、白布温泉がある。

 白布温泉|米沢観光Navi
 http://www.yonezawa-kankou-navi.com/stay/shirabu_onsen.html


 白布温泉の外れの湯元駅からゴンドラに乗り、終着点の天元台高原駅で降りるとスキー場がある。
 2度ほどスキーに訪れたことがあった…。

 天元台高原スキー&トレッキング
 http://www.tengendai.jp


 ※2015年10月15日、紅葉を見に訪れた。


山形県米沢市の白布温泉から天元台スキー場のゴンドラに乗り、その後西吾妻スカイバレーを周遊…。冬に閉ざされる直前の彩りを満喫しました。山形県米沢市白布温泉http://www.vivi.ne.jp/~shirabu/上杉景勝公、直江兼継公と縁も深い白布温泉。http://www.naoe-kanetugu.com/trip_yonezawa/sirabu_teppou.html

小野 敏明さんの投稿 2015年10月12日



 白布温泉を過ぎ、なおも県道2号線を進むと会津と米沢の国境、白布峠へと登る西吾妻スカイバレーとなる。

 西吾妻スカイバレー
 http://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000172137/














 不動滝|やまがたへの旅
 http://yamagatakanko.com/spotdetail/?data_id=268


 雪解け水が最上川に集まる。




 最上川の源流、双竜峡。




 西吾妻山から迸る、赤滝(左)と黒滝(右)。










 10時27分、山形県と福島県の境にある白布峠(伊達〜白布峠〜道の駅「裏磐梯」地図C)を通過。
 ここからは下り坂となる。




 遠く横たわる氷壁は飯豊山か?




 磐梯山と桧原湖を望む…。






 幾度も蛇行した峠道を下りてくると早稲沢集落となり、西吾妻スカイバレーは終わる。
 ポツポツと民家やペンションが現れた。

 「県道64号線 喜多方」の看板が見えたら、喜多方方面へY字路を右折。
 桧原湖の北を反時計回りに進む。




 11時3分、「会津米澤街道 桧原歴史館」辺りより…。
 http://www.urabandai-inf.com/enjoy/museum/


 桧原湖の湖面とほぼ同じ高さになった…。










 左に雪解けの湿地帯を見ながら、11時20分、道の駅「裏磐梯」(道の駅「裏磐梯」〜桜峠〜喜多方〜ひめさゆり「浪漫館」地図B)へ到着。

 道の駅「裏磐梯」
 http://www.michinoeki-urabandai.com




 行楽を楽しむ人々で賑わっていた。








 敷地内ではちょうど桜が見頃。






 朝採りの生鮮野菜が売られている。






 お約束の「森のアイス工房」でアイスを食す。

 森のアイス工房
 http://tabelog.com/fukushima/A0705/A070502/7002057/





 道の駅「裏磐梯」を出発し、11時40分、国道459号線を喜多方方面に少し行ったところで、左手に満開の桜が開けた。

 桜峠(北塩原村)|ふくしまの旅
 http://www.tif.ne.jp/jp/spot/spot_disp.php?id=6213








 桜、新緑、雪…。

 まさに、福島の春。



 桜峠から下り、国道459号線を西へ行くと喜多方市街。
 喜多方へは、これまで何度も訪れている。

 【第二十四回】裏磐梯から喜多方、そして米沢へ。上杉神社と「伝国之辞」
 http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

 【第三十二回】裏磐梯から喜多方日中線跡へ。米沢、そして飯坂旧堀切邸
 http://onotoshiaki.blogspot.jp/2013/11/blog-post_5112.html

 【第四十回】磐梯高原から喜多方へ。ラーメンと酒蔵巡りと花散歩
 http://onotoshiaki.blogspot.jp/2014/03/blog-post_2.html

 【第五十七回】猪苗代町観音寺川の桜から裏磐梯、そして喜多方
 http://onotoshiaki.blogspot.jp/2016/03/blog-post_19.html


 喜多方市街へ入り、国道121号線(大峠道路)と交わったら右折。
 そのまま北上し、米沢方面へ戻ることにした。




 飯豊山を左に見る。




 今回は、道の駅「喜多の郷」(道の駅「裏磐梯」〜桜峠〜喜多方〜ひめさゆり「浪漫館」地図C)を通過。

 道の駅「喜多の郷」
 http://www.furusatosinkou.co.jp




 4本のトンネルを抜け、この辺りは熱塩加納町。
 12時50分、日中ダム入り口にある「ひめさゆり浪漫館」(道の駅「裏磐梯」〜桜峠〜喜多方〜ひめさゆり「浪漫館」地図D)で昼餉を取ることにした。

 日中ダム
 http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0528

 ひめさゆり浪漫館
 https://www.city.kitakata.fukushima.jp/map/206.html




 ここの手打ちの天ぷら蕎麦は旨い。
 天ぷらの揚げ方も好みだけれど、そばの仕立て方が良い。
 冬季休館なのは残念だけど、その分、春夏秋の行楽シーズンにそばを手繰るのが楽しみだ。




 その後、国道121号線で米沢市街に出、国道13号線を伊達に戻った。
 各所で、「山笑う」風光と出会えた。






0 件のコメント:

コメントを投稿